CAP活用のメリット
「CAPワークショップ」では、「自分のことと結びつかない他人ごと」になりかねない『人権』問題を「自分のことと」して体感しやすいため、各方面から研修や学習、授業にご活用いただいています。
大学関係者の方へ
■ 子どもに関わる職業につきたい学生へ。
保育士、教師、児童福祉司などを目指す学生にとって、「子どもの人権を尊重した子ども観」「虐待への対応」を知ることができます。
■ 女性学、ジェンダー学を研究したい学生へ。
CAPはアメリカの公民権運動、特にフェミニズムの考え方から生まれたものです。社会の中で、マイノリティー(女性・子ども・セクシャリティー・人種・障がい)に対する人権侵害、人権の獲得などを考える基礎になり、研究のテーマとしても最適です。
■ キャンパスセクハラ、アカデミックハラスメント、アルコールハラスメント予防のために。
CAPはあらゆる暴力に対処する選択枝を提供しているので、大学における人権侵害の予防にも効果を発揮します。子ども向けのロールプレイ(役割劇)を通して、性別に関係なく受ける性暴力とは何か、どう対処するか、わかりやすく学べます。
保育・学校関係者の方へ
■ 子どもの抱える問題を解決したいと願う先生方へ。
「教職員ワークショップ」では、暴力に対する認識を深めるだけでなく、課題をもった子ども、たとえば友だちの輪に入れない、暴力的な子ども、虐待の疑いのある子どもなどへの、具体的な対応のヒントも得られます。
■ 校内研修で虐待をテーマにしたい
平成15年の厚生労働省「児童虐待の防止等に関する専門委員会」では「教育の場における虐待防止に向けた積極的な取り組み、例えば、CAPプログラム(子どもへの暴力防止プログラム)などの子ども自身の自己防衛能力や自信を獲得していけるような実践的な教育の推進などが必要である。」と報告されています。児童虐待防止における、学校の役割の重要性は、法律の中にも明記されており虐待の早期発見・対応に効果的です。
特別支援教育・児童福祉施設関係者の方へ
■ いわれなき暴力から、障がいのある子どもたちを守るために
障がいのある子どもたちは、障がいのない子どもたちに比べて、何倍もの被害に遭いやすい状況にあります。それは、社会の中に、障がいのある人・障がいのある子どもに対して、さまざまな差別・偏見があるからです。
障がいのある子どもが暴力にあったとき、何が出来るかを学んだら…。きっと障がいのある子どものへの被害が減るはずです。CAPワークショップに参加することで、障がいのある人の人権・障がいのある子どもの人権について考える機会を得たり、暴力や性暴力の防止にもつながります。
■ 異年齢集団の中で、CAPを生かしたい ~学童保育~
子どもの第三の居場所である学童保育の場で、CAPは子ども同士認め合い、助け合い、自他ともに大切に思う気持ちを育てるのに効果があります。職員も保護者も同じキーワードを知ることで、子どもと話合いで問題解決をすることが期待できます。
■ 施設の子どもたちに「安心」を感じてもらいたい ~児童擁護施設~
さまざまな事情で、心に不安や傷をかかえている子どもたちは、自己肯定感が低く、対人関係をうまく結ぶことが苦手です。そんな子どもたちに、子ども自身が「自分は大切な存在なんだ」と気づくのに大きな役割を果たします。また、地域の方向けの「おとなワークショップ」、施設職員向け「教職員ワークショップ」、「子どもワークショップ」3つを実施することが、効果的です。子どもには、周りのおとなが自分を見守っているという「安心感」を伝えます。
保護者の方へ
■ いじめの対応を知りたい保護者のために
「CAPワークショップ」は、参加型なので子どもがあらゆる暴力にあったときの対応などが、より実践的に理解できます。さらに、地域の方も参加すれば、地域力アップにもつながるでしょう。子ども同志のトラブルや困ったことに対する子どもへの声かけや、話しの聴き方を知り、子育ての悩みも誰かに相談していいという気持ちになったり、保護者同志の横の繋がりが広がる効果も期待できます。子どもの気持ち、子どもの行動が理解しやすく、子育てのヒントになります。
■ 登下校や、習い事の帰り道が心配という方のために
CAPは、特別な叫び声をはじめ、子どもにもできる簡単な護身術を伝えます。そのため、子ども自身が心とからだを守れることを知ることができます。新入学時など、新しい環境を迎える前などにお勧めします。
スポーツ指導者の方へ
■ 子どもの人権を尊重した指導について考えたい方へ
野球、サッカー、バスケット・・・子どものスポーツを指導する上で、罵詈雑言や体罰が問題になることがあります。「CAPワークショップ」では、かつて自分が子どもだった頃を振り返りながら感じ、考え、グループで意見をだしあうことで気づきを促します。CAPのエンパワメントの視点は、子どもが本来持っている力をよりひき出しやすくする効果があり、指導にも役立ちます。また、信頼できるおとなとして、監督やコーチに話をしに来たときや練習に力が入らないなど、子どもがSOSのサインを出したときに、どんな対応をすればいいかなど、とっさの時に活用できます。
行政関係者の方へ
■ 自治体に広がる「子どもの安全、人権を守る取り組み」
「CAPプログラム」を、小、中学校の教育課程に組み込んで実施することで、いじめや誘拐、虐待、性暴力、自殺(自死)を予防する効果が期待できます。児童、生徒は、自分自身を守る術を身につけ、教員、保護者、地域の方たちは子どもの力になれることに気づき、そのコミュニティー全体で、人権意識が高まります。虐待防止の研修にもご利用ください。民生委員、主任児童委員、児童相談所の職員、子育て支援に関わる方など児童虐待防止の専門家の方々が、CAPの人権概念を共有すれば、支援の見立て、方針がより明確に検討できます。
■ 女性支援、子育て支援としての企画講座に
母親の子育て不安や孤立感を軽減する効果があり、人権を分かりやすく伝えるため、連続講座や、フォーラム、女性フェスタの分科会等でもご利用いただいています。ドメスティック・バイオレンスについても触れますので、女性への暴力防止の講座にもお勧めです。
(教職員研修としての取り組み事例)
・初任者研修ー 教育委員会指導課主催 ・学校保健研修会ー 教育委員会指導課主催
・学校教育相談研修ー 教育センター主催 ・養護教諭研究会ー 学校保健課の紹介
「教育の場における虐待防止に向けた積極的な取り組み、例えば、CAPプログラム(子どもへの暴力防止プログラム)などの子ども自身の自己防衛能力や自信を獲得していけるような実践的な教育の推進などが必要である。」
※ 平成15年の厚生労働省「児童虐待の防止等に関する専門委員会」報告書より抜粋
一般企業の方へ
■ 児童虐待防止に貢献したいとお考えの方へ
企業として、児童虐待防止に貢献できます。コンビニエンス業界では、子どもが何かあったら駆け込めるようにと、SOSを受け止める役割として子どもの人権を守る活動をされているところがあります。地域と宅配業の方が協力して、虐待防止の取り組みを始めたところもあります。「CAPおとなワークショップ」は、子どもの SOS をどのように発見して、対処すればいいか、具体的な話しの聴き方などが体験できるので、子どもの人権を尊重した緊急対応に役立ちます。
■ 社内いじめ、パワハラ、セクハラをなんとかしたいという方のために
CAPは子どもへの暴力を防止するプログラムですが、おとなの参加者からは、「上司からのパワーハラスメントに役立つと思う」といった感想をいただいています。誰もがもっている、人権を、やさしい平易な言葉で伝えているため、分かりやすく、ロールプレイ(役割劇)を通して客観的に社内での暴力を考えることができます。